久々の、小皿の紹介です。 個人的には、アバンギャルドでインパクトのある作品が、どちらかと云うと 好きなんです。 装飾を施したモノよりかは、造形的に面白いモノがイイので、 そういった作品を好んで捜してるんです。 もちろん自分の好みはあるんですが、こう云う作品もまた毛色が変わって 良いですねぇ~。 まず、鼠志野を思い出させるようなこの小皿から。 これと云った、インパクトはありません。 鼠志野と云われれば、「そうかな。」と思える代物です。 ですが、インパクトの無さが返って、良さを引き出してるように思えますね。 ホント、優しい感じで、イイ雰囲気を持っています。 派手さはないですが、実に味わい深い作品です。 もう一点は、この小皿。 先程の小皿と同じように草花をさり気なく施しています。 それから、織部釉だと思うんですが、ワンポイント的に塗られて、 全体の印象を引き締めてますよね。 こういう作品を目の前にすると、言葉はあんまし出てこないですよね。 「いいなぁ~。」というぐらいしか。 気持ちは、“ホッと”しますよね。 特別な技術をひけらかしてる訳でもなく、珍しい釉薬や材料を使ってる訳でも ないのですが、実に味わい深く、人の心を揺さぶりますね。 テクニックとか技術とか、そういう上辺のモノではなく、目に見えない思いとか 姿勢などが大きく影響してるのかなと思えます。 公募展の賞に入る、入らないで、とかく線引きをしてしまいがちですが、 「イイものは誰が見てもイイ!。」と言えますね。 やっぱ、作り手が違うと作品も、こうも変わりますよね。 “何をつくるか”というよりも、“誰が作ってるか”ということが、 とても肝心ですよね。
by tano4sou
| 2012-10-18 20:46
| 出会った作家作品
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