陶芸家さんから、教えられたこと。


焼締を得意とされてる陶芸家さんと話す機会がありました。

今までも、お話はちょくちょくさせて頂いていたのですが、従来とは全然違う
感情をもちました。

何より、物事の捉え方や焼き物への造詣が深いということを、恥ずかしい話ですが、
今日初めて知ったんですよ。

それは「語彙の豊富さや使い方の適切さ」で、理解できました。


例えば、“据わりがいい”という表現。

自分は「美しさ」ということを語る際には、「美しさとは、不安定と安定との境の、
そのきわに最も現れる」と言った上に、まだ「例えば‥‥」というような別の言い方も
プラスして喋ってたくらい、すごく廻りくどい表現をしていたんです。

それが、“据わりがいい”という表現を使ったら、どれだけわかり易いことか。

しかも、自分のニュアンスに近いときている。

今まで、時間を掛けて自分の考えを云ってたのは、「何だったんだ」という
気持ちにさえなるぐらいでしたね。


他にも、“古備前の焼き物は、女性の立ち姿を想像させる”とか
“縄文時代のやきものを目の前にしたら、居た堪れなくなる”とか、
とある陶芸家さんの作品を評しては、“泣かせどころがある”“男の色気がある”
“見栄を張る、という役者に近い感覚”といった、フレーズがポンポン出てきてました。

これらは取りも直さず、「物事をちゃんと捉えている」「本質を観ている」ことに
他ならないですね。


陶芸・焼き物は、上手にカタチ作らなければいけないし、
上手く焼かなければいけないです。

でも、それだけじゃない事を今日の話は教えてくれましたね。

“奥深さ”とか“厚みみたいなモノ”をね。

そうなってくるとやはり、一朝一夕に成し遂げられるものではないですから、
長い年月を掛けて取り組むべきモノなんでしょうね。

それに、それだけの価値のあるモノなんですね。



今日お話を聞かせていただいた陶芸家・濱田伸一さんの
マスカットの枝の灰から作った釉薬のテストピース。
実際の焼き上がりは、これからまた変わってくるのか、楽しみですね。

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by tano4sou | 2012-12-18 21:31 | 雑感
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