カテゴリ:失敗は成功のもと( 6 )

テスト・ピースとは呼べない?、釉薬の焼成見本。


陶芸をする魅力のひとつに、やはり「釉薬」というモノがあります。

キレイな鮮やかな色であったり、渋い落ち着いた色であったり、しっとりした
光沢を抑えたモノであったり、色合いや質感は実にバラエティに富んでいます。

昔みたいに釉薬を調合しなくても、最近では釉薬メーカーさんも
色々な新しい釉薬を販売されています。

そこで、知り合いの方が新しい釉薬を購入して、焼いてみられたのが、
この焼成見本です。

ちょっとデカイですが、いわゆる“テスト・ピース”と云うモノです。
まぁ、ピースじゃない、お皿そのものですが‥‥。

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2枚作ったので、もう一枚の焼き上がりは、こういう感じです。

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このお皿は陶芸クラブのメンバーが交代で焼かれているということで、
棚板に釉薬が流れたり、上の棚板に釉薬が飛散して汚れたりなど、
焼き上がりに関しては今一歩という感じです。

それでも、色合いは中々深みのあるキレイな色合いになっていて、それほど
評判は悪くない、みたいでした。

「オーロラみたいだね。」という感想もあったぐらいでしたからね。

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それでこの焼成見本の一番の問題点は、2つのお皿のどの部分の色味が、
釉薬の本当の色合いなのか、分からないということですね。

釉薬メーカーさんを訪れた際にはテストピースを見てるんですけど、それがもう、
その時の色味を忘れてしまってるんですよね。

だから、色味が良いのやら悪いのやら。

やはり、正しい色合いを知っていないとこれから焼く時に、コンスタントに
安定して焼き上げることができませんからね。


しかし、焼成見本をみて「お―ロラみたい」と云われたのは、結構
的を得てるような気がしますね。

いっそのこと、「オーロラ釉」と呼んでもいいんじゃないかな。
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by tano4sou | 2013-01-31 23:16 | 失敗は成功のもと

余りモノで作られた、手作りブローチ。


今日は、ブローチの紹介です。
手捻りで、ササァ~ッと作られ絵付けを施されたブローチ。

ブローチのカタチや絵柄、色合いなどは、それぞれ好みがありますから、
“好きかそうでないか”は当然出てくると思います。

まぁそれはそれで、イイとして、一旦ヨコに置いといて‥‥。


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肝心なことは、このブローチは余りモノの材料を活用して作られたということ。

まず、お皿や人形や壺など何かを作った際に残った粘土に、
磁器を成形する時に出てくる削った粉を混ぜ込み、生地にします。

次に、それを成形し、絵付けをし、焼成。

最後には、焼き上がったブローチの裏面に、
止め具をボンドなどで留めて出来上がり。

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このブローチは、材料がすべて揃ってなくても出来るということを
教えてくれますよね。

残りモノで作っても、これだけ楽しめる訳ですから。
代用できるモノは、代用モノでオーケーだということですよね。

だから、何より「楽しむ」という気持ちがあれば、“できちゃう”ということ
なんですよね。
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by tano4sou | 2012-12-13 21:20 | 失敗は成功のもと

こんな時だからこそ、失敗したっていいじゃないか。


思うに、焼き物って実に思い通りにならないモノですよね。

成形や焼成している時の環境や条件は常に違うので、
いつでも対応しないといけない。

だから、一般的に云うところの「失敗」は、焼き物にはつきものなんですね。


先日お邪魔した陶芸クラブで、ちょっと残念な話を聞きました。

それは、「温度計が壊れたので、窯焚きができないから、次の活動はお休みです。」
という内容でした。

温度が測れないとうまく焼けない、というのはそれはそうです。
何時間で何度にする、と決めて焼かれている訳ですから、理解できます。

でも、本当に焼けないのでしょうか。

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今でこそデジタル温度計もありますが、昔はありませんでした。
現在でも、温度計無しで窯を焚かれてる方もいらっしゃいます。

ましてや、楽焼きであれば一旦窯から出して、焼成具合を確認して、
また焼き続けることもできます。

やろうと思えば、やれるんです。

火の色をみながら窯を焚くことはできるんです。
(ゼーゲルコーンみたいなモノを使ってすることも可能です)。

じゃあなぜできないかと云えば、「失敗したくない」という気持ちが
そうさせるんですね。


誰だって失敗するよりかは、うまくいく方がいいです。

しかし、ここは考えようで、「半分失敗してもイイや」ぐらいの気持ちで
取り組めたら、今までの限界を打ち破って(ブレイクスル―)、今までにない
焼き上がりになる可能性だってあるんですからね。

それに、こんな時しか冒険めいたことはできません。

やってみなきゃ損ですよ。


そもそも、 焼き物は「試行錯誤」するもの
故に、焼き物には、失敗はつきものです。

いや、焼き物の失敗は、単なる失敗じゃありません。
それは貴重な経験です。

失敗を恐れてちゃあ、やきものはできないですよねぇ~。
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by tano4sou | 2012-07-08 23:29 | 失敗は成功のもと

細い線がきれいな、赤絵の茶碗が出来上がり。 ( 続き )


実は、昨日の赤絵の話には続きがあるんですよ。

昨日紹介した作者の方は書道もやっていたり、絵も書いていたりしましたので、
元々、画力はあったんだと思います。

それが、ちょっとしたコツを掴まれると更に自信をもって絵を描かれるように
なったんですね。

一緒に陶芸を楽しんでる仲間にも、好影響がみられました。

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「お皿に描く絵柄を何にしたらイイ?」など、陶芸教室の仲間の方からの
相談にのっていた際の事。

絵柄のモチーフを考えられてる時、音符とかピアノの鍵盤とかが候補に
でてきてたんですね。

そこで聞いた独り言がすごかった。

「音符は、ここじゃないんだなぁ~。」

つまり、音符を描くことは決めたけど、後はそれをどこの位置に描くかと云うことが、
残ってたんですよね。

それをですねぇ~、「ここじゃないんだなぁ~」って言えるというのは、
スゴイことだなぁと、思いますよね。

一流の作家さんのこだわりみたいな感じじゃないですか、ねぇ~。


ある意味、ものすごい成長ですよね。

描く前は絵柄のモチーフ決めから全体のレイアウトまでアドバイスを
受けられたんですけど、最終的には全体のバランスを見て、ご自身で
そう判断されたわけですからね。

ちょっとした“コツ”が、好循環を及ぼすと、周りの人たちも
意識も変わってくるんですね。

恐るべしですね。

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by tano4sou | 2012-06-24 23:57 | 失敗は成功のもと

細い線がきれいな、赤絵の茶碗が出来上がり。


まず、この赤絵の茶碗をご覧ください。


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で、どうですか。しっかり絵付けができてますよね。

ひとつは絵(線)の書き方がうまいこと。
もう一つは、焼成の仕方が良いこと。
その両方が相まって、良い絵付けとなってますね。

その絵付けですが、線がかすれてしまっていたり、という事はよく見受けられます。
この茶碗を描いた方も例外ではありませんでした。

でもそれがある時、キレイに描けるコツを掴まれたんですよ。

ご本人からお聞きしたんですけど、私の記憶もあいまいなところがあるんですが、
とても良い話だったので、ちょっとまとめてみます。


絵付けのコツは、ゆっくり描くこと。
焼き物の上に絵の具を置いていく位のイメージで描く。

絵具は筆の毛を伝って下りてくるので、それまでは、動かさないというぐらいの
感覚ですね。

筆を動かすのが早すぎると、結局カスレとかに繋ってしまうわけですから、
紙の上に描くような感覚ではうまくいかない、ということですね。

それは、線を描くのも面を塗るのも、同じ。

そのほんのちょっとした“間”が、大事なんですね。

描かれたご本人は、イイ “コツ”を、 掴まれたような気がします。
皆さん参考になさってみては、どうでしょう。
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by tano4sou | 2012-06-23 23:58 | 失敗は成功のもと

陶芸に、失敗はつきもの。


「陶芸とは?」、「焼き物はどういうこと?」って、聞かれたら、
皆さんはどう答えますかねぇ。

陶芸をやってる方々はあんまり、というかほとんど考えたことはないハズ。

作り方には興味はあっても、「陶芸とは?」なんて考えてる暇は
ないですからね。

私が思うに、『 陶芸とは試行錯誤するもの。』と、理解しています。

それ故、陶芸・焼き物には失敗はつきもの、です。

失敗は、単なるマイナスの事ではなくて、ひとつの経験と捉えれば
やりやすくなるのではないでしょうか。


ここにひとつの作品があります。

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全長5~60㎝の灯り。もっとあるかなぁ。
いずれにしても、大作です。

ただ、灯りの裾のところに、裂け目が入っています。

ですから作り手の方は、不満で気にいっていません。
それ以外のところは良くても、です。

ですが私は敢えて、申し上げるんです。

「それくらいの裂け目・切れ目はイイじゃないですか。
 それは、“窯の神様の贈り物”ですよって。」

確かに、プロとしてお金をいただいたりするのであれば
問題があるかもしれません。

でもアマチュアで、楽しんで陶芸をやっているのであれば、
大したことではないと思いますね。

それに、「見立て」ということもあります。

焼き上がった作品を目の前にして、うまくいかなかった点や失敗したと
思われるところばかりに目を向けて、「ダメだ、ダメだ。」と言ってたら、
焼き上がった陶芸作品は立つ瀬がありませんよね。

そういうマイナスばかりに目を向けるんではなくて、プラスのところ、
良いところにも目を向けてあげなければ、片手落ちだと思うんですよ。

うまくいかなかったところは次に活かし改善する。
うまくいった個所は認めて、そのままの状態で使いこなす。

そういう姿勢が大事なんじゃないかなと、思いますね。


では、最後にこの写真を見ていただきましょう。

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これは一昨日紹介したぐい呑みの高台、高台脇等の写真です。

よぉ~く見てください。
右側のところが少し色が濃くなっていますよね。

実は、酒とかが浸み出した後なんです。

もともと非常に粒子の荒い土を使っているので、往々にしてこういうことも
起こりうります。

では手に入れた方は、怒っているのかと云えば、そうではありません。
この事実を冷静に受け止め、それをも楽しんでいます。

それは、持ち主の言葉から分かります。

『 この浸み出したお酒は、神様へのお供えだと思ってます。』

ね、ゆとりのある言葉じゃないですか。

陶芸をやる者、このくらいの余裕を持ちたいものですよね。


ホントに、陶芸に失敗はつきものです。

同じ材料を使っても、同じ様に焼いても、前回と違ったものができるのが
陶芸なんですね。

それが難しさでもありますが、またそこが焼き物の最大の面白さですよね。
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by tano4sou | 2012-05-16 20:02 | 失敗は成功のもと