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テスト・ピースとは呼べない?、釉薬の焼成見本。


陶芸をする魅力のひとつに、やはり「釉薬」というモノがあります。

キレイな鮮やかな色であったり、渋い落ち着いた色であったり、しっとりした
光沢を抑えたモノであったり、色合いや質感は実にバラエティに富んでいます。

昔みたいに釉薬を調合しなくても、最近では釉薬メーカーさんも
色々な新しい釉薬を販売されています。

そこで、知り合いの方が新しい釉薬を購入して、焼いてみられたのが、
この焼成見本です。

ちょっとデカイですが、いわゆる“テスト・ピース”と云うモノです。
まぁ、ピースじゃない、お皿そのものですが‥‥。

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2枚作ったので、もう一枚の焼き上がりは、こういう感じです。

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このお皿は陶芸クラブのメンバーが交代で焼かれているということで、
棚板に釉薬が流れたり、上の棚板に釉薬が飛散して汚れたりなど、
焼き上がりに関しては今一歩という感じです。

それでも、色合いは中々深みのあるキレイな色合いになっていて、それほど
評判は悪くない、みたいでした。

「オーロラみたいだね。」という感想もあったぐらいでしたからね。

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それでこの焼成見本の一番の問題点は、2つのお皿のどの部分の色味が、
釉薬の本当の色合いなのか、分からないということですね。

釉薬メーカーさんを訪れた際にはテストピースを見てるんですけど、それがもう、
その時の色味を忘れてしまってるんですよね。

だから、色味が良いのやら悪いのやら。

やはり、正しい色合いを知っていないとこれから焼く時に、コンスタントに
安定して焼き上げることができませんからね。


しかし、焼成見本をみて「お―ロラみたい」と云われたのは、結構
的を得てるような気がしますね。

いっそのこと、「オーロラ釉」と呼んでもいいんじゃないかな。
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by tano4sou | 2013-01-31 23:16 | 失敗は成功のもと

「本の価値」って、何で決まるんだろう?。


今日、お邪魔したのは、もともと彫刻をされていて、その彫刻では「日展」での入選
とかもされたキャリアをお持ちで、ここ数年では、陶芸も始められて楽しまれている
という方です。

その方の工房で、見てしまったのが、この本。

『 ミケランジェロ 全作品集 』

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見た瞬間、「デカッ!。」と思ったほど、とてつもなく大きな本。

縦51㎝、横33cm、高さ9㎝ というサイズで、写真でもよぉ~く見ると
何となく大きそうな感じは、お分かりですよね。

当然、ページ数も半端じゃないですよ、768ページもあります。
重量ももちろん、ありますね。

ケタはずれなのは、これだけじゃないですよね、そう、金額もね。

この手の美術作品集では、それほど高価な方ではないのかもしれませんが、
31,500円の値段がします。

「じゃあ、1冊」とは、簡単には購入できない金額です。


それに、“高価だから良い”というものでも、ありませんよね。

読む人、見る人にとって、 “価値があるかどうか”

ただの1ページでも、読む人にとって価値があればそれは、
“良い本”と、云えますね。

現に持ち主の方は、ご自身にとっては必要な本だと認識されていて、
購入されましたし、「自分にとっては、10万円の価値がある。」とも、
仰られていました。


以前、「陶遊」という雑誌を、「高いだの、このページだけ欲しいだの」と
言われていたのを耳にした時の事と比べれると、雲泥の差がありますね。

本の価値って、人によって様々なんですよねぇ~。
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by tano4sou | 2013-01-30 20:43 | 雑感

今、“九博”が オモシロイ!!。


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“九博”とは、「九州国立博物館」のこと。
先ほどの写真は、その「九州国立博物館」の季刊情報誌「アジアージェ」の
表紙です。

「九州国立博物館」は、あの菅原道真公をお祀りしている太宰府天満宮のお隣にあり、
非常に分かりやすく、交通のアクセスも良い所にあります。


その、「九州国立博物館」でいま、魅力的な催しが行われています。

ひとつは、 『 ボストン美術館 日本美術の至宝 』展。

“東洋美術の殿堂”と称される、アメリカ・ボストン美術館の“史上最大規模の
日本美術展であり、かつて海を渡った“まぼろしの国宝”が一堂に里帰り、
といった見どころ満載の展覧会です。

詳しくは、公式サイトを、ご覧ください。

『 ボストン美術館 日本美術の至宝 』展 公式サイト
 http://www.boston-nippon.jp/

[会期]2013.1/1(火)~3/17(日)、(休館日:月曜日)
     午前9:30~17:00(入館は16:30まで)
[会場]九州国立博物館 3階 特別展示室


もう一つは、焼き物好きにはとても刺激的な展覧会、『 雪と火炎土器 』展が、
ちょうど、3/17(日)までの同時期に開催されてるんです。

かの岡本太郎氏が「なんだ、これは!。」と唸った縄文土器ですから、
迫力満点、見ごたえ満点だと思いますし、実物の火炎土器に触れることも
できるらしいので、見逃せない展示会のようですよ。


それ以外にも、フィンランドの印籠コレクターの方の「印籠」展
(~3/10まで)も、開かれてます。

また、上記の展覧会が終了した後、3月19日からは、『 古武雄 』展
開かれる予定で、“九博”には、ちょっと目が離せないですねぇ~。


それにしても、なんで海外の人達は日本美術の良さを
理解してるんでしょうかねぇ~。

日本人は、自国の良さをさっぱり理解していないと云うのにねぇ‥‥。
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by tano4sou | 2013-01-29 21:02 | インフォメーション

「草盤」の原型?、ミニチュア街並み。


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縁側にさり気なく置かれてました。

粘土で作られた、ミニチュアの街並みです。
ちっちゃくてカワイイ建物が並んでいます。

ちょっと前部が欠けてたり、ヒビが入ってたりしてますが、日常、楽しむ範囲では
全く問題はないですね。


で、「やきもの見聞録」の読者でしたら、「アレッ、何か見たことある?!」と
思ったんじゃないですかね。

そう思われたのは、"正しい”です。

昨年の、6月と7月にこんな写真を載せてました。

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植物と焼き物との融合が面白い、ってなことを書いて、勝手に「草盤」と
名付けたりも、してましたよね。


何れの街並みも、同じ作者の方が作られてたんですよ。

前回のように、水盤みたいな器に街並みと植物を置くという「草盤」スタイル
ではなくて、街並みの中庭に植物を置いてますね。

このかたちの方が"普通”ですよね。

だからある意味、「草盤」の原型といえるかもしれないですね。



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by tano4sou | 2013-01-28 22:52 | 趣味のやきもの

花びら溢れる、掻き落としのお皿。


今日はこのお皿から。

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角丸の、掻き落としのお皿。
お花をモチーフにした、柄のようですね。

細かいラインは削ぎ落として、大胆にシンボライズした花びらが
目を惹いています。


掻き落としを行ったのは、真ん中の花びらのバックのスペースと花びらを縁取った、
茶色ぽっく見えてる線ですね。

それ以外のかすれた感じに見えるところは、化粧掛けを工夫して、
表現されたという事でした。

もうちょっとアップにしてみると、また面白いですよ。

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詳細のテクニックについてはよく分かりませんが、全体の印象は
オリジナリティーに富んでいるように、思えますね。

テクニックや技法が洗練されていなくても、有名作家さんのコピー作品を
作るよりかは、遙にイイですね。
(※この作品が洗練されていないという訳では、決してありませんよ。)

このお皿を作られた方ならでは、というのが大切ですからね。

それが、作品の魅力だと思っています。

結局そういう部分が感じられるから、「良いなぁ~」とか
「写真を撮りたいなぁ~」と、思うんでしょうね。
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by tano4sou | 2013-01-27 23:12 | 趣味のやきもの

「陶芸の釉薬」、ご存知ですか?。


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写真の本は、陶芸で使う釉薬について書かれた本。

「うわぐすりとは」から始まって、「基本釉の調合」「灰釉」「伝統釉の調合」
「新しい釉の調合」「釉掛け技法」について、詳しく解説されており、その上、
基本的な窯の焚き方まで書かれています。

総ページ数は、約300ページ弱。
そして、この本の第1版は、1976年6月。
写真の本は、1994年12月第27版。

版を重ねて、非常に多くの方々の役に立ってきました。

サブタイトル「理論と調整と実践」とあるように、要は、釉薬については、
大概の事は分かるという代物だと、いうことですよね。


このような本を、作品を作っていない私が何で持ってるかというと、
作家さんとかアマチュアのベテランの方々と話している時に、多少は
知っていた方が話がスムーズにいったりしますし、また、教えていただいた
ことを確認してみたい時なんかには役立つからですね。

頻繁に読んだり見返したりはしていないので、やや"宝の持腐れ”感は
有りますけれども、ご自身で窯を持って焼かれてる方は、持っていて
損はないと思いますね。

釉薬の調合が理解できていると、市販の釉薬を使うにしても、
耐火度を高めたり、釉薬の流れを抑えたり、自分の焼き方(窯)に
合せることができるんですよね。

年数が立てば、本文の数値は変わってるモノもあり、各自が微調整する
必要はありますが、1冊は持っておかれた方がイイと思いますね。

自分だけの、オリジナル作品を作りたいのであれば、尚更ですね。


しかし、ボリュームがありすぎますからね、一気には読めません。

眠たくなっちゃいますからね。
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by tano4sou | 2013-01-26 23:54 | 陶芸・やきもの雑誌&本

「招き猫」のパロディ、「まねきおやじ」。



縁起物のひとつに数えられる「招き猫」。

右手を挙げれていれば「お金を招き」、左手を挙げていれば「人を招く」と
言われている "アレ” です。

っていうか、そんな説明無くったって分かってますよね。


で、その「招き猫」をパロッた作品が、これです。
名付けて、「まねきおやじ」。

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これ、正面からだと今イチよく見えませんね。

ぐぐぅ~っと、角度を変えてみるとよく分かります。

じゃぁ、いきますよぉ~。

はぃッ!。

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わっ、目が合った!。

「レレレのおじさん」じゃないけど、脱力感があってビミョウにイイですよね。

作者に似てるのかどうか分かりませんが‥‥‥。


ところで、この「まねきおやじ」って、何を招くんでしょうかねぇ~?。

今度、作者の方に聞いてみよう、っと。





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by tano4sou | 2013-01-25 20:36 | 出会った作家作品

「戌」にも「丑」にも見える。どっちなんだろう?。



2013年が開けて、もう一か月が経とうとしています。

この時期、早や来年に向けて、干支「午」の置物を作り始められる方と、
今年の干支「巳」をまだ作られている方とがいらっしゃる、不思議な時期
でもあります。

来年の干支の話をしているところで、大変ズレてる話ですが、
今日紹介するのはこの干支、です。

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部屋の中をゴソゴソしてたら、出てきました。

見た目は「戌」のように個人的には思えるんだけど、ひょっとして
「丑」ってことも、有り得るかも。

頭の上にコブみたいなものがあって、そこに孔が開いてますが、
これは紐を通す孔。

その孔に紐を通して吊るしておけば、風が吹くと「チリン、チリン」と
良い音がします。

そう、"土鈴”なんですね。

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ねぇッ、分かりますよね?。
前方後円墳みたいに孔が開いてますからね。

実際は、鋳込石膏型に泥しょうを流し込んで作るという工程を辿ってるけど、
なんか愛嬌がある感じがしてね、撮っちゃいました。

さらに、もうひと手間加えたら、"オリジナリティのある”作品に仕上がって、
イイ感じになりそうなんだけど。
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by tano4sou | 2013-01-24 19:49 | 趣味のやきもの

「樂吉左衞門」さん関連の情報。


正月3日にテレビを見たせいか、どうも「樂吉左衞門」という言葉が頭の中から
抜けきらない今日この頃ですが、関連する情報を二つほど。


ひとつは、「ちゃわんや」というタイトルの、回想録本。

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出版社の「淡交社」の書評をお借りすれば、次のように書いてあります。

「ちゃわんや」と題した本刊は、襲名30周年を機に出版を決意した、
紙上の回顧展ともいえる画期的な内容です。
「僕は初めてこの茶碗一つを作って、家を出た」と書かれた17歳初造りの
赤樂茶碗から、襲名、数々の展覧会を経て今日に繋がる作品を自選、
それらにその時々の思いを詩やエッセイに綴り添えています。
文と作品、頁を繰りながら当代の歩み、作品と思いの変遷が鑑賞できる
内容です。特に作陶への思い、人生観、生き方を率直に表し、新鮮な感動を
与えてくれます。


『 ちゃわんや 』 ~ 二人の息子と若き人々へ
樂吉左衞門/著 ¥3,360


もう一つは、テレビの中で流されていた、茶碗に映像を映すという試みが
ありましたが、そのような企画展が今、滋賀県守山市にある「佐川美術館」で
開催されています。

樂吉左衞門館開館5周年記念
「 吉左衞門X 暗闇の音 静寂の光 」
高谷史郎・音/ 映像 + 樂吉左衞門・茶碗
[開催日時]2012年9月29日(土)~ 2013年4月7日(日)
        9:30 ~ 17:00(入館は16:30まで)
[ 休館日] 月曜日(祝日に当たる場合はその翌日)


特に本は、作陶への思いや人生観などについて書かれているようですので、
樂吉左衞門さんをより深く知るにはとても役立ちそうですし、また、展覧会も
どんな内容なのか想像がつき難いですが、大いに刺激を受けそうな予感は
しますね。

いずれにしても、どちらも大変興味深いものですね。
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by tano4sou | 2013-01-23 23:01 | インフォメーション

ロクロ上で活躍する便利な道具、「ミルラック」。


まずは、この写真から。

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電動ろくろの上に設置されて、白い磁器の容器(ポットと云います)を乗せている
機械というのが、“ミルラック”と云われるモノ。

何をするモノかと云うと、写真に写ってる白い容器に、釉薬の原料を入れて
ゴロンゴロンと廻して釉薬を調合する機械なんです。

ロクロのターンテーブルが回って、それに接触しているディスク(円盤?)が廻って、
そのディスクの中心を貫いている棒も同じ様に回転し、ポットを回す、という
至ってシンプルな構造になっています。

通常は、ポットミル機という(下記のモノクロ写真)、ポットを廻す専用の機械が
あるんですが、値段もそれなりにしますし、しょっちゅう使うモノでなければ場所も
とりますので、ミルラックが喜ばれたりもしますよね。
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取付は簡単ですからね、オリジナルの釉薬作りとか自分の窯での焼成に
合せた釉薬の微調整とか、自分のお好みに合せて出来ますので、
興味のある方は取り入れられたら、良いんじゃないでしょうか。


しかし、カタログとかではよく見てたんですけど、実際使ってるとこを見たのは、
初めてですね。

ロクロとして使いたい時にはいちいち取り外さないといけない面倒くささは
ありますが、“ちょっと釉薬作りをしてみたい”というような方には、
重宝されるでしょうね。
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by tano4sou | 2013-01-22 20:27 | 道具・材料は大事