テスト・ピースとは呼べない?、釉薬の焼成見本。


陶芸をする魅力のひとつに、やはり「釉薬」というモノがあります。

キレイな鮮やかな色であったり、渋い落ち着いた色であったり、しっとりした
光沢を抑えたモノであったり、色合いや質感は実にバラエティに富んでいます。

昔みたいに釉薬を調合しなくても、最近では釉薬メーカーさんも
色々な新しい釉薬を販売されています。

そこで、知り合いの方が新しい釉薬を購入して、焼いてみられたのが、
この焼成見本です。

ちょっとデカイですが、いわゆる“テスト・ピース”と云うモノです。
まぁ、ピースじゃない、お皿そのものですが‥‥。

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2枚作ったので、もう一枚の焼き上がりは、こういう感じです。

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このお皿は陶芸クラブのメンバーが交代で焼かれているということで、
棚板に釉薬が流れたり、上の棚板に釉薬が飛散して汚れたりなど、
焼き上がりに関しては今一歩という感じです。

それでも、色合いは中々深みのあるキレイな色合いになっていて、それほど
評判は悪くない、みたいでした。

「オーロラみたいだね。」という感想もあったぐらいでしたからね。

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それでこの焼成見本の一番の問題点は、2つのお皿のどの部分の色味が、
釉薬の本当の色合いなのか、分からないということですね。

釉薬メーカーさんを訪れた際にはテストピースを見てるんですけど、それがもう、
その時の色味を忘れてしまってるんですよね。

だから、色味が良いのやら悪いのやら。

やはり、正しい色合いを知っていないとこれから焼く時に、コンスタントに
安定して焼き上げることができませんからね。


しかし、焼成見本をみて「お―ロラみたい」と云われたのは、結構
的を得てるような気がしますね。

いっそのこと、「オーロラ釉」と呼んでもいいんじゃないかな。
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# by tano4sou | 2013-01-31 23:16 | 失敗は成功のもと

「本の価値」って、何で決まるんだろう?。


今日、お邪魔したのは、もともと彫刻をされていて、その彫刻では「日展」での入選
とかもされたキャリアをお持ちで、ここ数年では、陶芸も始められて楽しまれている
という方です。

その方の工房で、見てしまったのが、この本。

『 ミケランジェロ 全作品集 』

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見た瞬間、「デカッ!。」と思ったほど、とてつもなく大きな本。

縦51㎝、横33cm、高さ9㎝ というサイズで、写真でもよぉ~く見ると
何となく大きそうな感じは、お分かりですよね。

当然、ページ数も半端じゃないですよ、768ページもあります。
重量ももちろん、ありますね。

ケタはずれなのは、これだけじゃないですよね、そう、金額もね。

この手の美術作品集では、それほど高価な方ではないのかもしれませんが、
31,500円の値段がします。

「じゃあ、1冊」とは、簡単には購入できない金額です。


それに、“高価だから良い”というものでも、ありませんよね。

読む人、見る人にとって、 “価値があるかどうか”

ただの1ページでも、読む人にとって価値があればそれは、
“良い本”と、云えますね。

現に持ち主の方は、ご自身にとっては必要な本だと認識されていて、
購入されましたし、「自分にとっては、10万円の価値がある。」とも、
仰られていました。


以前、「陶遊」という雑誌を、「高いだの、このページだけ欲しいだの」と
言われていたのを耳にした時の事と比べれると、雲泥の差がありますね。

本の価値って、人によって様々なんですよねぇ~。
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# by tano4sou | 2013-01-30 20:43 | 雑感

今、“九博”が オモシロイ!!。


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“九博”とは、「九州国立博物館」のこと。
先ほどの写真は、その「九州国立博物館」の季刊情報誌「アジアージェ」の
表紙です。

「九州国立博物館」は、あの菅原道真公をお祀りしている太宰府天満宮のお隣にあり、
非常に分かりやすく、交通のアクセスも良い所にあります。


その、「九州国立博物館」でいま、魅力的な催しが行われています。

ひとつは、 『 ボストン美術館 日本美術の至宝 』展。

“東洋美術の殿堂”と称される、アメリカ・ボストン美術館の“史上最大規模の
日本美術展であり、かつて海を渡った“まぼろしの国宝”が一堂に里帰り、
といった見どころ満載の展覧会です。

詳しくは、公式サイトを、ご覧ください。

『 ボストン美術館 日本美術の至宝 』展 公式サイト
 http://www.boston-nippon.jp/

[会期]2013.1/1(火)~3/17(日)、(休館日:月曜日)
     午前9:30~17:00(入館は16:30まで)
[会場]九州国立博物館 3階 特別展示室


もう一つは、焼き物好きにはとても刺激的な展覧会、『 雪と火炎土器 』展が、
ちょうど、3/17(日)までの同時期に開催されてるんです。

かの岡本太郎氏が「なんだ、これは!。」と唸った縄文土器ですから、
迫力満点、見ごたえ満点だと思いますし、実物の火炎土器に触れることも
できるらしいので、見逃せない展示会のようですよ。


それ以外にも、フィンランドの印籠コレクターの方の「印籠」展
(~3/10まで)も、開かれてます。

また、上記の展覧会が終了した後、3月19日からは、『 古武雄 』展
開かれる予定で、“九博”には、ちょっと目が離せないですねぇ~。


それにしても、なんで海外の人達は日本美術の良さを
理解してるんでしょうかねぇ~。

日本人は、自国の良さをさっぱり理解していないと云うのにねぇ‥‥。
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# by tano4sou | 2013-01-29 21:02 | インフォメーション

「草盤」の原型?、ミニチュア街並み。


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縁側にさり気なく置かれてました。

粘土で作られた、ミニチュアの街並みです。
ちっちゃくてカワイイ建物が並んでいます。

ちょっと前部が欠けてたり、ヒビが入ってたりしてますが、日常、楽しむ範囲では
全く問題はないですね。


で、「やきもの見聞録」の読者でしたら、「アレッ、何か見たことある?!」と
思ったんじゃないですかね。

そう思われたのは、"正しい”です。

昨年の、6月と7月にこんな写真を載せてました。

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植物と焼き物との融合が面白い、ってなことを書いて、勝手に「草盤」と
名付けたりも、してましたよね。


何れの街並みも、同じ作者の方が作られてたんですよ。

前回のように、水盤みたいな器に街並みと植物を置くという「草盤」スタイル
ではなくて、街並みの中庭に植物を置いてますね。

このかたちの方が"普通”ですよね。

だからある意味、「草盤」の原型といえるかもしれないですね。



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# by tano4sou | 2013-01-28 22:52 | 趣味のやきもの

花びら溢れる、掻き落としのお皿。


今日はこのお皿から。

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角丸の、掻き落としのお皿。
お花をモチーフにした、柄のようですね。

細かいラインは削ぎ落として、大胆にシンボライズした花びらが
目を惹いています。


掻き落としを行ったのは、真ん中の花びらのバックのスペースと花びらを縁取った、
茶色ぽっく見えてる線ですね。

それ以外のかすれた感じに見えるところは、化粧掛けを工夫して、
表現されたという事でした。

もうちょっとアップにしてみると、また面白いですよ。

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詳細のテクニックについてはよく分かりませんが、全体の印象は
オリジナリティーに富んでいるように、思えますね。

テクニックや技法が洗練されていなくても、有名作家さんのコピー作品を
作るよりかは、遙にイイですね。
(※この作品が洗練されていないという訳では、決してありませんよ。)

このお皿を作られた方ならでは、というのが大切ですからね。

それが、作品の魅力だと思っています。

結局そういう部分が感じられるから、「良いなぁ~」とか
「写真を撮りたいなぁ~」と、思うんでしょうね。
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# by tano4sou | 2013-01-27 23:12 | 趣味のやきもの

「陶芸の釉薬」、ご存知ですか?。


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写真の本は、陶芸で使う釉薬について書かれた本。

「うわぐすりとは」から始まって、「基本釉の調合」「灰釉」「伝統釉の調合」
「新しい釉の調合」「釉掛け技法」について、詳しく解説されており、その上、
基本的な窯の焚き方まで書かれています。

総ページ数は、約300ページ弱。
そして、この本の第1版は、1976年6月。
写真の本は、1994年12月第27版。

版を重ねて、非常に多くの方々の役に立ってきました。

サブタイトル「理論と調整と実践」とあるように、要は、釉薬については、
大概の事は分かるという代物だと、いうことですよね。


このような本を、作品を作っていない私が何で持ってるかというと、
作家さんとかアマチュアのベテランの方々と話している時に、多少は
知っていた方が話がスムーズにいったりしますし、また、教えていただいた
ことを確認してみたい時なんかには役立つからですね。

頻繁に読んだり見返したりはしていないので、やや"宝の持腐れ”感は
有りますけれども、ご自身で窯を持って焼かれてる方は、持っていて
損はないと思いますね。

釉薬の調合が理解できていると、市販の釉薬を使うにしても、
耐火度を高めたり、釉薬の流れを抑えたり、自分の焼き方(窯)に
合せることができるんですよね。

年数が立てば、本文の数値は変わってるモノもあり、各自が微調整する
必要はありますが、1冊は持っておかれた方がイイと思いますね。

自分だけの、オリジナル作品を作りたいのであれば、尚更ですね。


しかし、ボリュームがありすぎますからね、一気には読めません。

眠たくなっちゃいますからね。
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# by tano4sou | 2013-01-26 23:54 | 陶芸・やきもの雑誌&本

「招き猫」のパロディ、「まねきおやじ」。



縁起物のひとつに数えられる「招き猫」。

右手を挙げれていれば「お金を招き」、左手を挙げていれば「人を招く」と
言われている "アレ” です。

っていうか、そんな説明無くったって分かってますよね。


で、その「招き猫」をパロッた作品が、これです。
名付けて、「まねきおやじ」。

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これ、正面からだと今イチよく見えませんね。

ぐぐぅ~っと、角度を変えてみるとよく分かります。

じゃぁ、いきますよぉ~。

はぃッ!。

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わっ、目が合った!。

「レレレのおじさん」じゃないけど、脱力感があってビミョウにイイですよね。

作者に似てるのかどうか分かりませんが‥‥‥。


ところで、この「まねきおやじ」って、何を招くんでしょうかねぇ~?。

今度、作者の方に聞いてみよう、っと。





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# by tano4sou | 2013-01-25 20:36 | 出会った作家作品

「戌」にも「丑」にも見える。どっちなんだろう?。



2013年が開けて、もう一か月が経とうとしています。

この時期、早や来年に向けて、干支「午」の置物を作り始められる方と、
今年の干支「巳」をまだ作られている方とがいらっしゃる、不思議な時期
でもあります。

来年の干支の話をしているところで、大変ズレてる話ですが、
今日紹介するのはこの干支、です。

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部屋の中をゴソゴソしてたら、出てきました。

見た目は「戌」のように個人的には思えるんだけど、ひょっとして
「丑」ってことも、有り得るかも。

頭の上にコブみたいなものがあって、そこに孔が開いてますが、
これは紐を通す孔。

その孔に紐を通して吊るしておけば、風が吹くと「チリン、チリン」と
良い音がします。

そう、"土鈴”なんですね。

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ねぇッ、分かりますよね?。
前方後円墳みたいに孔が開いてますからね。

実際は、鋳込石膏型に泥しょうを流し込んで作るという工程を辿ってるけど、
なんか愛嬌がある感じがしてね、撮っちゃいました。

さらに、もうひと手間加えたら、"オリジナリティのある”作品に仕上がって、
イイ感じになりそうなんだけど。
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# by tano4sou | 2013-01-24 19:49 | 趣味のやきもの

「樂吉左衞門」さん関連の情報。


正月3日にテレビを見たせいか、どうも「樂吉左衞門」という言葉が頭の中から
抜けきらない今日この頃ですが、関連する情報を二つほど。


ひとつは、「ちゃわんや」というタイトルの、回想録本。

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出版社の「淡交社」の書評をお借りすれば、次のように書いてあります。

「ちゃわんや」と題した本刊は、襲名30周年を機に出版を決意した、
紙上の回顧展ともいえる画期的な内容です。
「僕は初めてこの茶碗一つを作って、家を出た」と書かれた17歳初造りの
赤樂茶碗から、襲名、数々の展覧会を経て今日に繋がる作品を自選、
それらにその時々の思いを詩やエッセイに綴り添えています。
文と作品、頁を繰りながら当代の歩み、作品と思いの変遷が鑑賞できる
内容です。特に作陶への思い、人生観、生き方を率直に表し、新鮮な感動を
与えてくれます。


『 ちゃわんや 』 ~ 二人の息子と若き人々へ
樂吉左衞門/著 ¥3,360


もう一つは、テレビの中で流されていた、茶碗に映像を映すという試みが
ありましたが、そのような企画展が今、滋賀県守山市にある「佐川美術館」で
開催されています。

樂吉左衞門館開館5周年記念
「 吉左衞門X 暗闇の音 静寂の光 」
高谷史郎・音/ 映像 + 樂吉左衞門・茶碗
[開催日時]2012年9月29日(土)~ 2013年4月7日(日)
        9:30 ~ 17:00(入館は16:30まで)
[ 休館日] 月曜日(祝日に当たる場合はその翌日)


特に本は、作陶への思いや人生観などについて書かれているようですので、
樂吉左衞門さんをより深く知るにはとても役立ちそうですし、また、展覧会も
どんな内容なのか想像がつき難いですが、大いに刺激を受けそうな予感は
しますね。

いずれにしても、どちらも大変興味深いものですね。
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# by tano4sou | 2013-01-23 23:01 | インフォメーション

ロクロ上で活躍する便利な道具、「ミルラック」。


まずは、この写真から。

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電動ろくろの上に設置されて、白い磁器の容器(ポットと云います)を乗せている
機械というのが、“ミルラック”と云われるモノ。

何をするモノかと云うと、写真に写ってる白い容器に、釉薬の原料を入れて
ゴロンゴロンと廻して釉薬を調合する機械なんです。

ロクロのターンテーブルが回って、それに接触しているディスク(円盤?)が廻って、
そのディスクの中心を貫いている棒も同じ様に回転し、ポットを回す、という
至ってシンプルな構造になっています。

通常は、ポットミル機という(下記のモノクロ写真)、ポットを廻す専用の機械が
あるんですが、値段もそれなりにしますし、しょっちゅう使うモノでなければ場所も
とりますので、ミルラックが喜ばれたりもしますよね。
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取付は簡単ですからね、オリジナルの釉薬作りとか自分の窯での焼成に
合せた釉薬の微調整とか、自分のお好みに合せて出来ますので、
興味のある方は取り入れられたら、良いんじゃないでしょうか。


しかし、カタログとかではよく見てたんですけど、実際使ってるとこを見たのは、
初めてですね。

ロクロとして使いたい時にはいちいち取り外さないといけない面倒くささは
ありますが、“ちょっと釉薬作りをしてみたい”というような方には、
重宝されるでしょうね。
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# by tano4sou | 2013-01-22 20:27 | 道具・材料は大事

器は、盛られてナンボ?!。


焼き物の中で多く作られるものと云えば、「食器とか花器とかの
いわゆる“器”と云われるもの」には、さほど異論はないハズです。

最近は、料理が盛り付けられたり、花が活けられたりしている時が、
器が一番輝いている時なんじゃないかとさえ、思うようになりました。

かといって、料理を盛り付けた写真を撮るのって、なかなかタイミングが
あわなくて、難しいんですよ。

結果、料理のない器だけ、という状態になってしまうんですね。


でも、今日は違いますよ、料理を盛り付けた写真を紹介します。

まずは、この写真から。

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牡蠣を焼いた、“焼き牡蠣”。

「えっ!。これが料理?。」って言われるかもしれませんが、牡蠣を焼くという
れっきとした料理です。

まぁ大事なことは、器(これはお皿です)がどうかってことですからね、
それで云えば、全体の雰囲気としてはいいんじゃないでしょうか。

牡蠣との色合いも悪くないし、周囲のギザギザしたところも違和感がないし、
落ち着いた感じじゃないっすかね。

いい感じで使われてますよね。


もう一つの写真は、こちら。

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備前焼を彷彿とさせる茶褐色の鉢です。

何と云っても、デカイ、ですよね。

料理とかお箸を見れば、その大きさが何となくお分かり頂けると思いますし、
大きい器にゆったり料理を盛り付けるのも、案外イイですよね。

器の色も濃い色ですから、料理の中のきつね色とか緑色とか白い色などが
結構映えてますね。

ちなみに料理は、“イワシの南蛮漬け”でした。


もちろん、写真の中の料理をいただいたのは、云うまでもありませんね。

とても美味しかったです。
ごちそうさまでした。
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# by tano4sou | 2013-01-21 20:29 | 盛り付け

「樂吉左衞門さん」特集の、『芸術新潮』。


正月の「樂吉左衞門さん」を取り上げたテレビ番組は、皆さん良くご覧になってたようで、
やはり話題にはよく上ってきます。

なかなか共感しあえないと愚痴っぽいことをいったりしてる私のような者もいれば、
「楽焼の作り方を初めて見れて、良かった。」という方もいらっしゃったり、ホント
見た感想は人それぞれだなぁと感じています。


そう云えば以前、『芸術新潮』という雑誌で、「茶碗・茶室」を特集した号があったことを
思いだしたんで探してみましたら、出てきましたよその雑誌が。

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『芸術新潮』2008年3月号
〈大特集〉-「樂吉左衞門が語りつくすー茶碗・茶室・茶の湯とはなにか」」

目次は、次のようになっています。

茶碗と茶室一 満月と侘び 村田珠光
茶碗と茶室二 すこやかで骨太なもの
茶碗と茶室三 闇の中へ 千利休
茶碗と茶室四 破格という叫び 古田織部
茶碗と茶室五 遊びの勝利 本阿弥光悦
茶碗と茶室六 彼方への回路 樂吉左衞門


まずは、それぞれの項目について、編集部の方々が取材してまとめた内容(記事)が
最初にあって、その後、樂吉左衞門さんが先ほどの項目について語るという流れで、
ページはすすんでいきます。

その他にも、それぞれの人物が生きた時代について、解説されているページもあり、
ボリューム満点という感じですね。

事実、約90ページにも渡って紙面を割いていますので、十分読み応えのある内容に
なってると思いますね。


購入した時には、じっくり読もうと思ってたんですけど、ちょこっと拾い読みだけして、
そのままになって“積ん読”状態になっていました。

せっかく素晴らしい番組を見させてもらったので、これをきっかけにまた
読もうと思います。

樂吉左衞門さんが語られているテレビ番組をみて興味をもたれた方、
楽焼きに限らず茶碗をメインに作られている方、
特に、オススメです。

きっと、茶碗に関しての、新しい見方、捉え方ができると思いますよ。
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# by tano4sou | 2013-01-20 22:16 | 陶芸・やきもの雑誌&本

「顔皿」の魅力って“怪しげさ”?!。


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この写真は、昨年末の12月30日に紹介した「クレイスタジオ・ゲン」の
三宅玄祐さんのお皿です。

私が勝手に「顔皿」と呼んでるお皿ですが、製作した時には、写真の作品以外にも
様々な「顔皿」が出来上がっていました。

その後のイベントやら何やらで、何枚も売れたということでしたが、
他のモノもちょっと紹介します。


まず一枚目は、先ほどのお皿と同じような白地ベースのお皿。

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顔の表情が全くもって、オリジナリティーの度が過ぎるくらい、独特です。

「パッと見」だと違和感を感じるかもしれないですけど、これは見慣れてくると、
また違った印象を受けるかもしれないですよね。


それから、もう一枚は黒地ベースのお皿です。

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光の関係でグレーっぽく見えますけど、これは多分“黒”っぽい土じゃないかと
思います。

こちらも顔の表情が、先ほどに負けず劣らず独特だし、顔の回りの色が、
案外映えて見えるのは意外でしたね。


白地と黒地、どちらの「顔皿」も、冒険したうえでの“表現”とは思いますけれど、
どことなく「怪しげな感じ」はしますね。

でも、 その「怪しげさ」が良いんですよね。
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# by tano4sou | 2013-01-19 23:57 | 出会った作家作品

“緑色に焼き上がった”焼成サンプル見本。


日頃はなかなかお目に掛かれない焼成見本ですが、たまたま
二つの焼成見本を見ることができました。

ひとつは、楽焼釉薬の焼成見本。

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何て云ったかなぁ~。
確か、「渋緑釉」って、云ってたような気がします。

もちろん、楽焼き釉薬ですよ、本焼釉薬じゃないです。

単調な色合いではない、細かい斑点というか亀裂というか、
非常に小さい模様があって、それなりの雰囲気がありますよね。

楽焼きで緑色と云うのも、珍しいですしね。


それからもう一点は、「深海ブルー御影土」という粘土の焼成見本。

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白とか黒の御影土はよく見かけると思いますが、「深海ブルー」とは
ちょっと珍しい御影土だと思いますね。

右側の釉薬を掛けた色合いもイイですが、左側の無釉の焼き上がりも
案外いいかもしれないですよね。
 ( ※ 上段が酸化焼成、下段が還元焼成。 )

釉薬の種類によっては、近い感じを出せるかもしれませんが、
焼き締めの色合いの方は、珍しいですね。


こういう変わった粘土や釉薬でも、使いこなすことができればまた、
表現の幅が広がりますよね。
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# by tano4sou | 2013-01-18 22:19 | 道具・材料は大事

楽吉左衛門さんのテレビ番組を見終わって。


あぁ~、やっぱ、感想を言わざるを得ないよなぁ。

愚痴っぽくなるから、云うのは止めとこうかと思ってたんだけど、
治まりそうもないんで思いきって、吐露します。


皆さんも、あのテレビはご覧になられた方は、多かったんではないですか。

見た感想としては、「とても良かった!。」「メッチャ、良かった!」
以外の感想は無いですね。

ホント、ヘンな陶芸の本を読むより、このテレビを繰り返し見た方がよっぽど
為になるんじゃないか、と思うくらい良かったです。

特に、 「伝統と革新の振り子運動」「火に託す」 というフレーズ。

「振り子運動」というのは、前衛的な茶碗を作る時、樂家が代々作ってきた
伝統的な茶碗も必ず作るという話でしたし、「火に託す」というのは、絵画や
彫刻といった他の芸術と大きく異なる「焼く」という行為を必ず経るモノだと
いう話でした。

どちらの内容も、個人的に今までずっと感じてきてたことでしたから、それを
楽吉左衛門さんが説明してくれたということで、ものすごく実感できましたね。

だから、よく楽吉左衛門さんもテレビに出ることを了解したなぁとか
誰がくどき落としたのかなと、感心しましたし、ちょっとやそっとじゃ
できない企画だなぁとも、思いましたね。

それほど感動した番組だったんですけど、周りの方々は違う反応が
多かったですね。


中でも、陶芸されてる方々の反応は、顕著に違いました。

先ほどのフレーズなんかには目もくれない感じで、「茶碗を削る」「釉薬を塗る」
「茶碗を焼く」といった作業工程には注視していたみたいですね。

『あれだけでは、どうやって作っているのかよく分からん。』
『もっと見せてくれんと、あれじゃあダメだ。』
といった類の声もよく聞きました。

陶芸をされてる方々からすれば、作り方というのが最大関心事なので、
作業工程にしか興味が無くなってしまってるんですね。

子供が大人になるにつれて、純真さを失っていくかのような、
そんな反応でしたね。

とても残念なことです。


でも、作り方以外のことでも、ホントに良いこと、大切なこと、大事な事を、
話していたと思うんですよ。

「伝統と革新の振り子運動」にしろ「火に託す」にしろ、直ぐに直接的に、
ではないにしても、必ず陶芸に役立つことですからね。

いい作品を作るには、当然正しいちゃんとした技術は要ります。
と同時に、正しい考え方、正しい姿勢も必要です。

ある意味、作り方よりも大事なことかもしれませんよね。


楽吉左衛門さんは、このテレビ番組に進んで出演したかった訳ではなくて、
NHK或いは他の人の働きかけにより、最後には「出よう」と決意され、そのうえで、
出るからには、自分の思いは出そうとされたんではないかなぁ~と、
個人的には思うんですよ。

いや実際は、そうじゃないかもしれませんよ。

でも少なくとも、この番組を通じて最も伝えたかったのは、
茶碗の削り方、釉薬の塗り方、茶碗の焼き方ではなかったハズ。

それは、はっきりしてるんじゃないでしょうか。
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# by tano4sou | 2013-01-17 21:13 | 雑感

『 琳派と若冲 』展、開催中です。



今日は、展覧会の案内です。

京都・細見美術館にて、『 江戸絵画の至宝 琳派と若冲 』展が、今月3日より
開催されています。

俵屋宗達から尾形光琳、酒井抱一らに至る琳派の作品に、独創的な画風の
伊籐若冲の作品が楽しめる展覧会です。

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この写真は、細見美術館のサイトよりダウンロードしたチラシを撮影しましたから、
色合いはイマイチですので、後述しますサイトでご確認くださいませ。

この細見美術館は、今年開館15周年を迎えられるそうです。

個人的には、前から独創的なユニークな展覧会をよくやられているなぁと
思ってましたが、やはり企画されてきましたね。

細見美術館ならではのラインナップと云えるでしょうね。

会期は、3月10日まで十分ありますが、前期(~2月3日まで)と
後期(2月5日から~)とで、作品の展示替えがありますので、サイトで確認するか、
電話で問い合わせるかして、お気に入りの作品を見逃さないように
しないといけないですね。


陶芸・焼き物の作品以外の違うジャンルのモノでも、 “ 良いモノ・本物のモノ ” は
ぜったい見た方がイイですね。

間接的、直接的に、為になりますからね。

日程を調整して美術館へ出掛けて、作品と対峙しましょう。



< 江戸絵画の至宝 『 琳派と若冲 』展 >
[ 会期 ]
1月3日(木)~ 3月10日(日) 前期(~2月3日まで)、後期(2月5日から~)
午前10時 ~ 午後6時
[ 会期 ]
細見美術館(京都市左京区)

細見美術館サイト http://www.emuseum.or.jp
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# by tano4sou | 2013-01-16 21:24 | インフォメーション

“ひたむきさ”は、良い作品作りには欠かせない !? 。



とある陶芸教室でのこと。

まだ焼成前のモノでしたが、絵付けをされたカップ&ソーサを見付けました。

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昨年12月での教室を終えてから、年末年始をかけて、お皿やカップに
絵付けをされたと云う事でした。

見た瞬間、何か、惹きつけられるものがありましたよね。


アップで細かいところを見れば、“まだまだ”のところはあります。
陶芸教室に通われてまだホンの数か月しか、経っていないんですからね。

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でも、先生のような作品が作りたいと、一所懸命に取り組まれています。

そうでないと年末年始をかけて、やれないですよね。

まだまだ自分の思うように、先生のようには、ほとんど出来ないでしょうが、
ちゃんと向き合って取組まれてますよね。

これから、様々な技法や技術もマスターされて、良い作品を作られると思いますが、
こういう“こころね”は、是非無くさないでいて欲しいものですよね。


「 いつの時も、ひたむきに取り組む姿は美しい。 」

その姿勢に、人は心を揺さぶられ、惹きつけられる。

だとしたら、“ひたむきさ”も良い作品を作る上では、必要な事なのかもしれないね。
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# by tano4sou | 2013-01-15 22:23 | 作陶のアイデア・ヒント

大学ノート36冊の価値は、お金に代えられない。



正月に“楽吉左衛門”さんのドキュメンタリー番組が放映されました。

とても感動して、陶芸をされてる人とテレビを見た感想を語り合いと思ってましたが、
余りにも番組に対する視点がズレてることに気がつき、ガックリしてたんですけど、
今日、それをリカバリーするようなステキ出来事に出合いました。

まずは、この写真をご覧ください。

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紙面にいろいろと書かれてますが、何かお分かりでしょうか。

これは、陶芸をされてる方が付けられてる「陶芸ノート」。
窯を据え付て作品を作り始めてから、ずっとつけられてるモノなんです。


それには、使用した粘土やら釉薬。
大まかな形のスケッチに、どこに色を着けたかの着色の指示。
そして、焼き上がった時の出来栄えなど、気になったことをこまめに、
書き留められているそうです。

陶芸教室もされている関係から、生徒さんの作品についても記入されていますし、
以前の作品はどのようにして作ったのかといった事は、この「陶芸ノート」を見れば
分かるので、“無いとどうにもならない。”とも、仰られてました。


先ほどのように、見返す時に役立つのは、もちろんですが、でもそれ以上に、
作品を作る際にイメージを固めるという作業に、大いに役立っているのではないか
と思いますね。


作品を作るということは、自分の内からわいてきた思いとかイメージとかを、
最終的にカタチにする。

言いかえれば、「表現する」ということ。

自分の感性を働かせたり、自分の頭を使って考えたりして、
「陶芸ノート」に書込み、イメージを膨らませ、整理している。

最初から云えば、もう大学ノートで36冊にもなっているとか。


どこかの図録を見てその中の作品と同じように作ったり、個展とか展覧会で見た
作品をすぐ真似て、作ったりしているのとは、訳が違いますよね。

人の眼に触れないところで、地道に努力されてることが良く分かりますね。

こういう方もいらっしゃるんですよ。

ここ最近、“ガックリした”気持ちが充満してたんですけど、なんか
“清々しい”気持ちにさせていただきましたね。
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# by tano4sou | 2013-01-14 22:48 | 作陶のアイデア・ヒント

砥部焼の鉢と手作り上着。


四国八十八か所をお参りされてる方が砥部焼の郷を訪ねた時、お土産に買って
帰られた鉢というのが、こちらです。

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呉須っぽい藍色の線が周囲にぐるりと描かれ、内側に赤絵具で模様が
描かれてます。

“お土産で購入”というのですから、多分、量産品的なモノだと思いますが、
面白いデザインじゃないですかね。

対象的な素材の絵柄が、結構うまくマッチした感じですし、それに、
使い勝手がよさそうですものね。


もう一点、焼き物ではないんですが、紹介したいモノが‥‥。

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一瞬、何かなと思われたんではないですか。

ファッション関係は、全く疎いので何て云うのか分からないんですけど、
要は、上着です。 (大雑把な表現でスイマセン。)

お友達が手作りされた上着らしいのですが、 “ なんか、えぇなぁ~ ” と
思いましたね。

シンプルなデザインがスゴク目を引いて、とても印象的でした。

それに、こういうデザインは陶芸にも役立てそうな気がするんですけどねぇ~、
思い過ごしでしょうかね。
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# by tano4sou | 2013-01-13 23:21 | 作陶のアイデア・ヒント

“シンプル・イズ・ベスト”と、よく言われますが‥‥。



今日お伺いした陶芸クラブでのひとコマ。

ちょうど素焼きが済んで、それぞれの作品に釉を掛ける、という大変お忙しい、
気を使うところにお邪魔したんです。

そこで見つけたのが、この器たちです。

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飯茶碗のような器に、角を丸くした長方皿。

特別な装飾を施したり、変わった色付けや釉掛けを行っていない、
非常に“シンプルな”器たちです。

そのシンプルさ故に、惹きつけられましたね。

それに、このモスグリーンという色合いが、いいですねぇ~。

「えっ、どうして?」って。

いゃぁ、私が好きな色合いだからですよ。
理由なんかありませんよね。

好きなモノは、好きなんですから、しょうがないですよ。


後は、この色合いがこのまま出るのかどうかが、非常に気になるとこですね。

そんなに大きく変らなければ、“イイ感じ”に仕上がるんではないですか。
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# by tano4sou | 2013-01-12 20:15 | 趣味のやきもの