日本伝統工芸展を主催している「日本工芸会」は、工芸の大元締です。 昨日の木村知子さんも、れっきとした日本工芸会の正会員。 日本伝統工芸展に累計で4回入選しないとなれないものですから、 正会員は重みがあります。 全く縁のない私にとっては、感心するばかりですが‥‥。 ここで、ちょっと工芸についてお勉強。 ウィキペディアによると、「工芸」についてはこう書かれてあります。 「工芸(こうげい)とは、実用品に芸術的な意匠を施し、機能性と美術的な美しさを 融合させた工作物のこと。多くは、緻密な手作業によって製作される手工業品である。 あくまでも実用性を重視しており、鑑賞目的の芸術作品とは異なる。 ただし両者の境界は曖昧であり、人によっても解釈は異なる。」 と、なっています。 今度は「工芸」を英語で云うと、industrial art または handcrafts 。 また「工芸品」は 、craft products 或いは a craft object 。 さらに「伝統工芸」は、 traditional craft または traditional handcrafts 。 なんか、craft という言葉が、よく出てきますね。 それから、最近良く耳にする、“こじゃれたデザインの器”というようなイメージが 浮かんでくる「クラフト」。 「craft(=工芸)」と「クラフト」。 英訳すれば、クラフトとつながる工芸ですが、実情はかなり差があるようです。 実用品というのは同じですが、装飾を施したり美しさを追求したりする取り組みは、 かなりの差があるように思えますね。 それに、長年に渡って技術を習得したうえに緻密な手作業によって表現して いくものですから、それを考えれば全く別物と云えそうです。 イメージ的には「クラフト」は、お手軽な感じがします。 日常生活により馴染んでいそうだし、誰にでも受けいられやすい もののように感じます。 どちらが良い、悪い、と云うもんじゃありません。 好きか、嫌いかという程度の感覚でしょうか。 陶芸・焼き物には、工芸的な要素、クラフト的な要素の他にも、アート的、 美術的な要素もあります。 もっと細分化すれば、オブジェ、インスタレーションとか茶陶、日用食器とか、 これまたいろいろな括りがあります。 まさに表現の幅の広さが、陶芸・焼き物の特徴の一つと云えそうですね。 ちなみに、木村知子さんは伝統工芸が大好きなんですって。 当たり前と云えば当たり前ですが。 これからも、伝統工芸の分野で表現していかれるようですよ。 じっくり見守っていきましょう。
by tano4sou
| 2012-10-25 23:19
| 雑感
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